2015年9月議会で一般質問(2の1)

2015年9月議会 川崎一般質問  2015・9・9
日本共産党市議団の川崎敏美です。
1,「安全保障関連法案」戦争法案について
 国会で審議されている「安全保障関連法案」いわゆる戦争法案は、戦後最大の大幅な会期延長を行った上で、衆議院で強行採決を行い、安倍自公政権はなんとしても今会期中に成立を図るとしています。
 宝塚の市長は、この法案について、市のホームページで明解に自らの意見を述べて、市民に公開しています。その下りを紹介します。
 『さて、今年は終戦から70年目の夏。今月号(広報たからづか8月号)は平和特集です。8月6日はヒロシマ、9日はナガサキ、そして15日の終戦記念日を迎え、私たちはあらためて「平和」について考えたいと思うのです。「戦争」で幸せになる人はいるのかと…。折しも国会では衆議院で安保関連法案が可決されました。与野党が推薦した3人の憲法学者はそろって「この法案は憲法違反」と断じました。世論調査では国民の8割は「まだ審議が十分ではない」と答えています。戦争で無念の思いで亡くなったお一人おひとりはどんなにか「生きたい!」と希(ねが)ったことでしょう。残された家族のこの70年の苦しみ、ヒロシマ、ナガサキの犠牲者、被爆者としての戦後70年の時間の重さを思う時、もう二度と過ちは繰り返すまいと「憲法」を大切にしてきました。人生は悲喜こもごもありますが、それでも空から爆弾が落ちてはこない、原爆は使われず、自衛隊も戦死者を出さずにきました。何より平穏な暮らしを営める「平和」を守ってきた70年の歳月を思う時、「誰のために、何のために」がはっきりしないまま、憲法をないがしろにしたこの法案を通すことは、市民の命を守らねばならない市長として断じて容認することは出来ません。』

 以上が宝塚市長の8月1日メッセージの一部です。なんと明解な意見でしょうか、平和への想いが市民によく伝わる内容だと私は思います。
 9月6日の日曜日には「安保法案反対 阪神総がかり行動」が、阪神間超党派自治体議員71名による呼びかけによって、伊丹で300名が参加して開催されました。ここで川西の市長が、自らの言葉で戦争法案に反対する意見を表明されています。
 6月議会でわが会派の辻おさむ議員の質問に対して稲村市長は「憲法違反である戦争法案には反対」とお答えになられています。この点は大変評価できると思います。さらに市長も、この考えを市民に表明する行動に足を踏み出してほしかったと思います。今からでも遅くありません、この点要望しておきます。
 もともとこの戦争法案が憲法に違反しており、一法案が憲法を根底から否定するものであり、立憲主義に反しているとの批判が、法律の専門家である弁護士、憲法学者、歴代の法制局長官から噴出しています。先日はついに最高裁判所長官を務めた山口繁氏まで、憲法違反と断じているとの報道がありました。

 非核宣言都市を宣言している尼崎にとって容認できない問題も、国会審議を通じて明らかになっています。戦争法案の核心部分に、日本では後方支援とされているが。国際的には戦闘行為とされている兵站活動は、武器弾薬の輸送業務を行うとなっています。そこには非人道兵器とされるクラスター爆弾や劣化ウラン弾の輸送も排除されないことを、中谷防衛大臣が認めています。さらに核兵器や毒ガスなどの大量破壊兵器も法理上は輸送可能との見解を示しています。
 市長はアメリカなどの核実験についてはすぐに抗議電を送っています。非核宣言都市の尼崎市長として、これは大変りっぱな態度だと、私は敬服しています。
質問1
 お尋ねします。兵站活動といって法理上は自衛隊が核兵器などを運んでもよいなどとの、なんら歯止めが利かないこの法案について、非核宣言都市の市長としてどのように考えますか?

 国会質疑で、政府はついに「わが国政府は中国を脅威とみなしていない」と答弁しましたが、これまではいたずらに中国の脅威論を振りまいてきました。中国をことさら敵視する、今回の戦争法案そのものが、民間交流で中国との友好を深める努力を重ねている、地方の自治体や民間団体の活動に水を差すことになっていると思います。
質問2
 お尋ねします。中国が脅威だからとの理由が、国会での審議を通して法案制定必要論の一つとして持ち出されてきていました。姉妹都市である鞍山市と交流している市として、中国を脅威とする考えについてどう思われますか?
答弁
私自身は、これまでから「集団的自衛権の行使には反対の立場であるとともに、国民的議論によらず、閣議決定によって憲法解釈を変更することに問題がある」との認識のもと、去る6月議会においても安全保障関連法案について、{従来の憲法解釈を変更するもので問題があるとこ答弁申し上げました。現状においても同様の考えでございます。また、外交や軍事の専門的知識は有しておりませんが、このような時だからこそ、友好都市鞍山市との市民レベルの交流は、お互いを理解するうえで大切なものと考えております。

 この戦争法案を制定する理由は、ことごとく崩れ去りました。
「日本人の命を守るため、自衛隊が米国の船を守る、それをできるようにする」と海外の紛争地から逃れる日本人の母子を乗せた米艦が攻撃を受けているパネルを掲げて説明していました。米艦には民間人を乗せないということが解ると、日本人が乗っていなくても集団的自衛権行使はありうると中谷防衛大臣は強弁しています。
 ホルムズ海峡の機雷封鎖についても、イラン政府は、「開かれた静かな海域を守る」と言っており、機雷封鎖などはあり得ないということが判明しています。
戦争法案の廃案をめざす運動は、「8・30大行動」で全国で1000カ所あまりで集会が開かれ、12万人が国会を包囲するなど、歴史的な局面に発展しています。国会では政府側が法案の根幹部分についてさえまともに答弁できず、審議中断が参議院だけで9月4日時点で95回に及んでいます。政府・与党は27日の会期末を前に、18日までの採決を狙っていますが、5月26日の審議入り以来、3カ月あまりで法案の危険性とボロボロぶりが浮き彫りになっています。もはや廃案しかありません。

以上で第一問を終わります。

第2登壇
安全保障関連法案、私どもはあえて戦争法案と呼んでいますが、憲法九条を日本の宝として平和を守り、戦争をしない国として、世界の平和に貢献してきた日本を、私たちの子ども孫たちに残していきたいと思います。
戦争法案は廃案にするという一点で共同行動をすすめていきたいと思います。尼崎市も市民との共同行動を後押しする市であってほしいと思います。


2,子ども子育て支援新制度の実施状況について
 今年度4月から、子ども子育て支援新制度(以下新制度とよびます)が実施されました。給付制度と直接契約を基本にする新制度は、保育所と幼稚園の制度を戦後はじめて大きく変える改革です。また、これまでの保育のあり方を大きく変える保育制度の大転換というべきものです。この制度は政府の方針が、政権交代ということともあいまって、猫の目のように変化したために、大変複雑でなかなか市民に理解されない制度となっています。

 新制度の下で、新しく保育や児童ホームがどのようになったのか、個別の問題について、尼崎の実施状況についてお尋ねしていきます。

■保育所待機児童対策について
はじめに保育所待機児童対策についてです。
 新制度の目的の一つとして待機児童の解消がうたわれています。
 今年度の市の待機児童数は4月1日現在で68人、その後減って59人となっています。新制度になっても多くの保護者は、保育水準が高く、0歳から小学校就学まで継続して利用できる保育所保育を希望しています。

 新制度の下では、待機児童対策として地域型保育を活用し、特に小規模保育を認可するということが行われています。しかしこの新制度の中に入ってきて認定された小規模保育事業数は(9)事業所でした。いずれも、保育従事者は保育士資格が必要とされているA型です。これら全ての定員数はあわせて(133)人でほぼ満杯状況だということです。待機児童解消のためには、新しい受け皿が必要ということになります。
待機児童対策は、設備も保育士も正規に配置された認可保育園で対応してほしいというのが、利用者の声です。認可保育園を希望しているにもかかわらず、やむをえず、小規模保育など他の施設に利用調整で入所している子どもたちは、待機児童としてカウントし、認可保育園の空きができたら入所させていくという手立てが必要です。
質問3
 お尋ねします。待機児童対策の基本は、認可保育所で対応するということを市の方針にするべきだと思いますが、いかがですか?
答弁
本市では、平成27年3月に策定した「尼崎市子ども・子育て支援事業計画」にもとづき、待機児童の解消をはじめ、潜在二.一一ズを含めた保育需要に対応するため、保育の量の確保を進めております。同事業計画の確保方策の考え方としまして、提供区域の状況に応じて、O歳児から2歳児のみで保育の量に不足が生じている場合は、認可保育所及び認定こども園の定員の増や小規模保育事業A型を中心とした地域型保育事業により量の確保を図るものとし、3歳以上児の保育の量に不足が生じている場合は、認可保育所及び認定こども園の定員増や増設により、その確保を図るものでございます。このように、認可保育所のみならず、認定こども園や地域型保育事業といった、多様な教育保育施設及び事業により、保育の量の確保を進めてまいります。
■小規模保育事業
次に小規模保育事業についてです。
待機児童対策を小規模保育事業に頼らざるを得ないとしても、小規模保育は2歳までの施設であり、3歳以降は連携施設につないでいくということになります。3歳以降を受け入れる連携先は本当に確保できて、受け入れ先は新年度そのための枠を空けて対応することができるのでしょうか。自治体によっては、連携先を公立保育所で引き受けるとか、民間の連携受け入れ先についても補助金をつけるなどして、子どもたちの保育の連続性を確保するための対策を行っているところも出てきています。また、できるだけ近い距離の連携先でないと実効性がありません。こうした点についても。行政側のチェックが必要だと思います。
質問4
お尋ねします。連携先を公立保育所で引き受けるとか、民間の連携受け入れ先についても補助金をつけるなど対策を講じる考えはありませんか?
また認可した小規模保育はいずれもA型であるとのことですが、この際、神戸市のように保育士資格がなくても保育ができるB型、C型の基準のものは認めないという方向にあらためるべきだと思いますが、市の考え方はいかがですか?
答弁
小規模保育事業は、O歳児から2歳児までの乳幼児を対象に保育を行う事業で、その定員や保育従事者の配置基準に基づきA型・B型・C型の3類型に区分されております。現状、本市の小規模保育事業は、すべて、定員が6人以上19人以下で保育所分園に近いA型で実施しております。その連携先の確保におきましては、小規模保育事業所においては、児童の卒園後の受け皿が確立されること、また、連携先である保育施設においては、児童の受け入れが安定するなど、互いに連携することのメリットがあることから、これまでからすべての事業者が自ら民間の連携施設を確保されてきたところでございます。
今後におきましても、連携による互いのメリットがあることを踏まえますと、連携施設に対する補助を行うことなく、事業者自らの対応により、民間の連携施設を確保していただきたいと考えております。また、子ども・子育て支援新制度の趣旨は、保育の量の拡充及び質の向上であり、子どもの年齢や親の就労状況などの様々な保育ニーズに対応するため、多様な主体が多様な場所で保育を提供できるよう、本市の条例でそれぞれの類型の特性に応じた客観的な認可基準を定めているものでございます。
■認定にかかる事務手続きの問題
 次に認定にかかる事務手続きの問題についてです。  
 新制度の下で、認定制度がスタートしました。保護者の就労時間によって11時間の標準保育と8時間の短時間保育とに認定されるようになり、認定証が発行されます。子どもの年齢によって、0~2歳は3号認定、3歳児以上は2号認定と区分けされているため、子どもが3歳の誕生日を迎えるとき、再度認定を受けなければならい制度となっています。その他にも住所変更などの際も、役所に返還して新しい認定書を受け取らなければならない等、事務的な手続きが煩雑となっています。これでは、保護者にも勤務先にも、また保育施設や役所の側にも負担が増えるという結果となっています。
質問5 
 お尋ねします。認定手続きの事務は、あらためるべきだと思いますが、事務手続きの簡略化をすすめる考えはありませんか?自治体によっては、様々な工夫をされているところもあると聞いています。是非ご検討ください。
答弁
本年4月から始まった国の子ども子育て新制度においては、保育施設等の利用にあたって、「保育の必要性の認定」の申請が必要であり、これは既に利用している保護者が標準時間認定から短時間認定に切り替わる場合でも同様でございます。これらの申請手続は、認定事務の適切な処理のため、国の基準に基づき提出を求めているのものでございますが、保護者や施設側の負担等も十分考慮する中で、必要最少限の書類の提出や手続きをお願いしているものでございます。なお、満3歳になった児童の3号から2号への認定切り替えについては、子ども・子育て支援法に基づき、利用者からの申請は省略し、職権で変更手続きを行うこととなっております。

■育児休業の子どもの保育問題
 次に、二人目や三人目などの子どもの出産後、保護者が育児休暇中に、上の子どもが現に保育所を利用している育児休業の際の保育の問題についてです。
保護者が産休に続いて、育児休暇を取得するとこれまで保育所を利用している上の子どもは、短時間保育に認定が改められます。

 『埼玉県所沢市ではこの育児休暇中の保育問題で裁判が争われています。2015年4月の申請の実施に伴い、0から2歳の保育園児の母親が下の子どもを出産し、育児休業を取得した場合、上の子どもを原則退園させるという運用方針の変更を市が行いました。これを違法だとして、2015年6月25日、保護者11人が所沢市に対して、育児休暇中の退園の差し止め、これを求める訴えをさいたま地裁に起こしています。
 保護者らは、新制度では保育の必要性の事由に育児休業取得時に、すでに保育を利用している子どもがいて、継続利用が必要である事が挙げられており、新制度の枠内でも保育ができると主張しています。それにもかかわらず、市が新制度実施わずか1ヵ月前に、育休退園になることを各園に知らせ、保護者や保育園に十分な説明もしないまま、退園を強行することに対して異議を唱えたわけです。所沢市の運用は子ども・子育て支援法及び同法施行規則の解釈・適用を誤っており違法であると訴えています。』

 新制度の下では、短時間保育の場合、給付費が1人あたり標準保育より減額される仕組みとなっており、1人あたり月額9,700円の減額です。施設側からは、定員数の1割程度に短時間認定をしておかないと、運営が大変だとの声が聞こえてきています。
 ある60人定員の園では、育児休暇をとる保護者がこれから毎月のように2~3人出てきて、今年度末までは18人にもなり、定員数の30%を占めることになります。計算すると年間150万円程度の給付がなくなり、これでは運営が大変だと嘆かれていました。
 職員の配置を変えればこの問題はクリアーできるとの考えもありますが、施設によっては、正規職員の比率が高くて、アルバイトやパートの時間のやりくりだけでは対応できないという問題をかかえています。この園では、何とか保護者が職場に復帰して標準保育に変更できるまで赤字でもがんばると言ってくれています。
 しかし施設側の一時的ながんばりでこの問題は放置すべきではありません。放置すれば、できるだけ短時間認定の子どもは受け入れないでおこうとの流れが出てくる恐れがあります。せっかく二人目、三人目の子どもを産み育てて、がんばっている子育て家庭を制度がカバーしていないために、保育所を利用できないことが、新たな出産をあきらめるという状況として現れかねません。本来の保育支援のあり方とは逆行します。それぞれの保育施設でのこの育児休暇を取得する際の、標準保育から短時間保育への変化の状況を、市は把握して対策を講じる必要があると思います。
 またこの問題の背景には、先に紹介した所沢市の問題が示すように、育児休暇中の子どもの保育はどうあるべきかとの考え方の問題があります。
質問6
 お尋ねします。市は育児休暇中の子どもの保育についてどのようにのぞんでいきますか?二人目、三人目と子どもを安心して出産できるように、きちんと行政が応援していくことが必要だと思いますがいかがでしょうか?また施設の運営に影響が出てくる個々のケースについて、実情に即して柔軟に対応していくことが必要です。特別の対策を取っていただきたいと思うのですが、お答えください。
答弁
本市の育児休業中の取扱いにつきましては、育児を行う子どもの発達の状態や保護者の健康上配慮が必要な場合、受け入れ児童が小学校入学を控え、集団生活の継続が必要と認められる場合などにおいて、申請に基づき保育短時間認定として受け入れております。本年8月1日現在、育児休業取得による入所児童の受け入れ状況は、入所児童総数7,274名に対し、約2%の243名でございます。また短時間保育への切り替えによる施設側への給付費への影響についてでございますが、公定価格については標準的な費用として国が定めたものであり、この課題がただちに児童の受け入れや、子育て家庭を支援する上での影響に繋がるとは認識しておりませんことから、現時点で市単独で対策を講じることは考えておりません。

■休日保育
 次に休日保育の問題についてです。新制度とともにこれまで補助事業であった休日保育が公定価格に含まれ、昨年とは異なる事業となっています。また一時預かり保育事業を活用してのものとしたため、複雑な制度となっています。条件によって職員配置を最低2名から4名配置しなければなりません。これでは、赤字となるという問題があります。
 以前からこの休日保育に取り組んできたある園では、平日他の園に通う子どもも受け入れているのですが、子どもの年齢にもよるが、概ね10人を超えるとか、乳児が増えるとかとなると、職員をさらに増員して配置しなければならなくなる。職員のやりくりや採算上の問題もあって、職員数を増やすことができず、泣く泣く断っているケースが発生しているということです。
日曜・休日保育などを希望する保護者には、一人親家庭も多く、休日でも出勤できるからとの就労条件で働いているという実態があります。この園では年齢によって、一人2,000円から3,000円で受け入れているのですが、ここが利用できないとなると保護者は、7,000円から8,000円の託児所などを使うということになって、月額では2万円以上の負担増となって保護者にとっては死活問題となるということです。こうした状況について実態をきちんと把握した対応が市に求められています。
質問7
 お尋ねします。尼崎市内で休日保育に取り組んでいる保育施設は何カ所あるのでしょうか?また、一人親家庭など生活が大変な家庭ほど、休日保育の必要性を要望しており、子どもを安心して休日でも保育ができる制度を広げる必要があると思いますが、市としてできる対策についてお示しください。
答弁
本市においては、子ども子育て支援制度における公定価格の施設型給付費の対象となる11時間開所の休日保育を実施している保育所はなく、日曜・祝日に開所して一時預かり事業を年間を通して実施している保育園が一箇所ございます。当該事業は、市の広範な地域からのご利用がありますが、その実績は本年度4月から8月までの平均で、1日当たり約5.5人でございます。また、市内の他の法人保育園から休日保育の実施の意向は示されておらず、現時点においては、制度の拡大は考えておりません。
(つづく)

by kawatetsu20120208 | 2015-09-10 07:16 | 議会報告  

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